「本当は、身長伸ばすためなんだよね?」
小夜ちゃんが話に入ってくる。
「言うなよ栗田~」
「ごめーん」
2人の間には何やら仲よさげな雰囲気が流れる。
……話、入りにくくなるな。
あたしは前を向いて、机に突っ伏した。
「お?もう話さねえの?」
「…うるさい」
横から重田が話しかけてくる。
…今はあんたの相手してるほど心強くないし!
すると重田は机をぴったりくっつけてきた。
「な、何よ!」
「まあまあ」
そしてあたしの机にシャーペンで何か書いた。
“仲良いじゃん”
あたしはそれを見て、黙って書き足す。
“あの子に比べれば全然”
それを見て重田はククッと笑ってから、再び書き足す。
あたし達の机会話が始まる。
“嫉妬?”
“そんなわけない”
“俺はお前のが打ち解けてると思うよ?”
“そんなわけない”
“なんか、あの子には優しく接してて、お前にはありのままの自分。みたいな”
“そんなわけない”

