小さな体の小夜ちゃんは、丁度淳平の体で隠れてた。
「一枚上手」
ボソッと言った重田の言葉にグサッとくる。
…本当、その通り。
恐るべし小夜ちゃん!!!
「てか、幸子重田と話しすんなよー?うるせえから」
「しないわよ!」
つんけんした態度をとってしまう。
「あーそ?へー?」
「…何?てか、淳平セーターでかくない?」
最近着ている人が増えてきた秋の季節。
あたしもお気に入りのベージュのセーターを着ている。
淳平は、その日によってセーターの色が違う。
黒とかの単色もあるけど、ちょっとかわいいワンポイントがあるセーターとか。
パーカーの日もある。
でも、それはいつもサイズが大きいように感じる。
「わっかんねーかなー。これは、女の子を優しく包み込むためだよ」
チッチッチッ、と人差し指をふって放たれた言葉に固まる。
「き、キモ!」
「なんだよー」
口をとがらしてあたしを睨む淳平。

