そして机を移動させることに。


ヒナコからはニヤニヤの視線を送られて、重田からは意地悪な笑みで見られて、あたしは後ろにいるであろう淳平のことだけに神経を使っていた。



「幸子の後ろか」


「お、おっきくて黒板見えにくいんじゃない?」



わーん。あたしのバカ!

またしても憎まれ口をたたいてしまった。


せっかく話しかけてくれたのに。



“うん。よろしくね?”



なぁんていって、上目使いとかもしてみようと思っていたりしていた。
頭の片隅で。


……あ、そういえば小夜ちゃんは!?



キョロキョロ辺りを見渡すと、見た感じいない。
…嘘でしょ?どこよーー?!



「栗田は大丈夫か?」


「あ、うん。平気。でも、わかんないとこは聞いちゃうかも…」



げ。ゲゲゲのゲ。

あたし、淳平、小夜ちゃんの縦一例になってる。



しかも小夜ちゃんは、
淳平のブカブカのセーターをきゅっと掴んで、かつ上目遣いで淳平を見てる。

…ど、どうしよぉーーー!!!!