そこでチャイムが鳴る。


……もう、空気読んでよ!



「あ。」



ヒナコが固まる。


何?何かあったの?



「でてっちゃった」


「嘘ー……」



まあ、そうだよね。

読んでだから?ってなるもんね。



ヒナコは淳平がいなくなったのを確認して歩き出す。

あたしもそれに続いて出口に向かう。



ご飯……食べ損ねた。


もうさぼろっかな。あーでも、したら重田になんか言われそう……。



「あーー!」



ヒナコがおっきい声で叫ぶ。



「しー!しー!」



一応ここは、屋上。

立ち入り禁止の屋上。


バレたら相当ヤバい。