「ねえ幸ちゃん?」
「うん?」
「幸ちゃんは…好きな人とか、いる?」
ほんの少し頬をピンクに染めて上目遣いでこっちを見る。
…本当、かわいいなあ。
「んー…小夜ちゃんは?」
自分は答えず聞き返す作戦。
すっかり忘れてたけど、小夜ちゃんはライバルかもしれないんだ!
「わたしは…いるよ?」
「それって、このクラス?」
「うん」
その時、タイミングよく誰かの足音が聞こえた。
「悪い!待たせた…幸子?何でお前も?」
あたしの顔を見て、露骨に嫌そうな顔をする。
胸がズキッと傷つく。
「メール見てない?幸ちゃんも誘ったんだ」
「ふーん…。行こうぜ?」
…最悪。行くなんて言わなきゃよかった。
何でお前も?
あのセリフが頭から離れない。
あたしがいたら、嫌なの?

