次の日学校で芽衣とカルロに謝った。


芽衣に初めて怒られた。


でも気持ちを察してくれたのか、事情までは聞かれなかった。


隆輝と顔を合わせたけど、一言も言葉を交わさなかった。


挨拶すらしなかった。


昼休み隆輝と橘さんと一緒にいたくなくて、体調が悪いと嘘をついて保健室へ行った。


保健室の先生はお昼に出てしまい、静かな保健室に一人でいる。


保健室のベッドに使われてるカバーとか枕とか、結構いい値段するんだろうなぁ。


ふかふかだし、肌触りがいい。


ーガラガラッ。


ドアが開く音がして、咄嗟にコテっと寝たふりをした。


マジでこのまま寝ちゃいそう。


ーシャッ……。


えっ!?


何!?


カーテンが開く音がして、心臓がバクバクし始める。



「葵、寝てるの?」



知っている声に私は目を開けた。



「カルロ……どうしたの?」

「心配だったから……具合はどう?」

「あ、うん。 大丈夫だよ」

「そう、良かった」



そう言いながらカルロはベッドに腰掛け、私のおでこに手を当てた。



「熱はないみたいだね」



ニコッと笑うカルロに笑顔で返した。


大きくて少し冷んやりした手が気持ちいい。



「今週の土曜日、空いてる?」

「土曜日? うん、空いてるよ」

「じゃあ僕に付き合ってくれない?」

「……いいよ」



少し躊躇ったが、カルロの誘いを断る事が出来なかった。