「今日はあんまり星が見えないね」

「見えなくてもいいよ。 葵がいてくれるだけで十分だから」



うぇっ!?


まさかまさかだけど……。



「星より葵の方がキラキラしてて綺麗だよ」



やっぱりそうくる!?


クサイ!!


でも様になってるから凄い……。



「リューの事、好き?」

「好きだよ」

「どのくらい?」



どのくらい?


そんなの考えた事もなかった。



「……わかんない」



迷子になった気分。


どうしてだか、不安でしょうがなかった。



「僕は言葉で表せないくらい、葵の事で胸がいっぱいだよ」

「それは、アンジェリカへの想いからでしょ?」



カルロは少しだけ傷付いた顔をした。


でも、勘違いしたままでいて欲しくなかった。


こんなにカッコ良くて優しい人だもん。


アンジェリカもカルロが幸せになる事を願ってると思う。



「アンジェリカの事は今でも愛してる。 忘れられないし、忘れる事はないよ。 だけど、葵をアンジェリカの代わりだと思ってはいないよ」

「私は……」



「隆輝が好きだから、カルロの気持ちには答えられない」そう言いたいのに、口から言葉が出てこなかった。