ポカーンとしていると、カルロの綺麗な唇が笑みを浮かべた。



「難しく考えないで。 友人として一緒に参加してもらいたいんだ」



なんだ、そういう事。


パートナーなんて言うからてっきり彼女としてかと……って、そんなわけないか。



「役に立てればいいんだけど、友達としてもちょっと難しいかも……」

「どうして?」



隆輝に知れたらただじゃ済まないよ。


今は大人しくなったけど、そんな事したらボンボン暴君が再発するかもしれないし……。


ヤキモチ妬いてくれて暴君が出てくるならちょーっと嬉しいかもーなんて思っちゃうけど、どうせプライドが傷付いてとかいうオチだろうからね。



「リューがいるから?」

「あ、うん……まぁ……」

「二人は婚約者で恋人同士なんだよね?」

「……まぁ、ね」



恋人同士……隆輝もそう思ってくれてるよね?



「リューは大事にしてくれてるの?」

「……え?」

「そうは思えない」

「…………」



自信のないところをつかれて、何もいう事が出来なかった。


車が止まり、ドアが開いた。



「いい返事待ってるよ」

「カル……」

「行こう」



言葉を遮られ、私は促されるまま車から降りた。