それは突然襲ってきた。

 
 いつものように布団から起き上がろうとしたが、まるで金縛りにあったように

体が言うことを聞かない。朝が怠いのはいつもの事だが、今日はいつも以上だ。

何かがおかしい。スッと額に手を当てる。熱があるのか。いや、そんなことは

ない。じゃあなんでこんなに体が動かないのか――。

 この時俺は気づいていなかった、いや、気づけなかったのだ、ある病に

犯されていることに。