「大門先生は、今の
ままでよろしいん
でしょうか?」


『蝶』が聞くと

「この子達さえ、
立ち直ってくれたら
私はこのままでも
全く構いません。
蝶先生、本当に本当に
ありがとう。
これから、この子達
をよろしくお願いします」

「大門先生のような
教師になれるよう
精進します」


鏡は大門に近づき

「貴方はいつまでも
俺達の恩師ですから」

と深々と頭を下げた。


「また、バレーの
ご指導を受けに
必ず足を運びます」

川上も皆も深々と頭を
下げた。


帰りの車の中、
誰も言葉を発する者は
いなかったが
皆、晴れやかな顔を
していた。。


車を降りる時、鏡が
『蝶』に言った。。


「お前には負けんっ」


「100万年早いよっ」

『蝶』は微笑みながら
鏡の髪をクシャクシャにした。。