「見てもよろしいですか?」


「…はい」


そのノートには、新太郎が
中学に入学してからの
出来事や気持ちが
懇々と綴られていた。。


読み進めていくと
新太郎の誰にも言えない
辛さや悲しみが
ノートの文字から
溢れ出ている。。


ノートを閉じた後に
『蝶』はしばらく
目を閉じて、何も
言葉を発しなかった。。


新太郎は、真っすぐ
すぎる性格な為
自分が犯してしまった
過ちへの罪悪感と
脅されている恐怖、
そして何よりも
バレー部の顧問や仲間
そして、女手一つで
自分を育ててくれた
母親に、迷惑がかかる
事を恐れていた。。


最後のページには
沢山の人に向けて
一人ずつに
『ごめんなさい』の
言葉が綴られていた。。