「私が貴方達の顧問を
願い出たのはね、あの日
部室に入った時に
貴方達の目が腐ったもの
ではなかったから…
それに、貴方の体を
ポンポン触ったでしょ?」


「あの時に、ちゃんと
毎日、体を鍛えてるの
がわかったから」


「あ この子達、バレーを
やりたいのに、やれない
状態なんだって思ったの、そういう事か。。
根が深いわね…」


「心から信頼し、尊敬
していた先生を恨まな
ければならない、それも
大きな原因の一つなん
です」


「新太郎くん…今の
貴方達を見て、きっと
泣いてるね」


くるりと後ろを向いた川上の背中が、小刻みに
震え、それを『蝶』は
神妙な面持ちで見つめ

「わかった。私に
どこまでやれるか
わからないけど、一肌
脱ぎますか」

そう言った『蝶』は
川上の震える広い背中
をポンポンと叩いた。。


「よろしくお願いします」