体育館を出ていく鏡の
背中を見つめながら
あいつ、何を背負い
込んで、あんなに頑なに
なってるんだろうと
『蝶』は思った。。

体育の授業も終わり
立ち去ろうとする『蝶』
に副キャプテンの川上が
近づいてきて

「先生にお話したい事が
あります」と
言ったので、昼休みに
二人で話す事になった。


「じゃあ、じっくり聞く
わ、貴方達バレー部の
歯車が狂ったわけでしょ?」

「えぇ、まぁ」

川上は、冷静に言葉を
選びながら話し始めた。。

「彰吾には絶対に言うな
と口止めされているん
ですが…貴女の気迫の
こもったプレイを見て、
この人なら何かを変えて
くれるかもしれない。
そう思って、話す気に
なりました」

「私、口は鋼鉄のように
堅いから安心してっ」

おおらかに笑う『蝶』に
川上はポツリポツリと
話し始めた。。