そんな待ちに待った登校日。







教室には、たくさん人がいるのに一番最初に目に入るのは、田中くんだった。





「おはよう」




自分の席まで行って、隣の田中くんに話しかける。





「おはよう」



少し笑ってあいさつしてくれた。





嬉しい!!




「あ、それ修学旅行で買ったストラップじゃん」




私のリュックについているストラップを指さした。



「俺もつけてる」




カーディガンのポケットからはみ出たストラップを見せた。





「田中くんかわいいね。ポケットから出すなんて」




「まぁ、ケータイにつけたから」





「そっかぁ。」  




「ん、お前リュックからストラップ取れ」


いきなり田中くんに、言われた。

 
 


ストラップを取って渡すと、


「ケータイ貸して?」



そうすると、ケータイにイルカのストラップをつけた。



そして、それを私のカーディガンのポケットに入れた。





「俺とおそろい」





にかっと笑う田中くん。