男子と話そうと思っても、どんなことから話せばいいか分かんないし、どんな話題を振ればいいのか……。




そんなことを悶々と考えていると、


「ねー!紫音はどう思う?」



伊緒が、いきなり私に振ってきた。


「なんの話?」


状況が全くつかめない私。



「あのね〜!沖田くんって、お菓子作りが趣味なんだって!それで沖田くんがお菓子作る男子をどう思うかって」



伊緒は、ウィンクした。



あぁ、きっと私が話しやすいようにしてくれたんだ。



伊緒の優しさが嬉しかった。



「私は、いいと思うよ。今度、お菓子作ってきて!食べてみたいな〜」


私が、勇気を振り絞って言ってみると、


「いいよ。今度、持ってくるよ」


そう言ってくれた。



案外話せるもんだね。



優しくて話しやすい男子も世の中いるしね。




沖田くんも加藤くんもいい人そうだから、よかった。



なんか、修学旅行が楽しくなりそう。



そう思った。