「明日で高校は卒業だ。だから、いい加減名前で呼べよ」 確かに。 田中くんファンの女子に目をつけられることもない。 「遥真。」 「なんか照れるな」 恥ずかしそうに笑った。 「ふぁー、眠くなってきちゃった。おやすみ」 もう、うとうとし始めた私。 「おやすみ」 その日はすごくよく眠れて、安心して、幸せだった。