高田くんの返事を聞く前に、

教室を出て下駄箱とは反対方向に歩き出す。






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「失礼します。」

職員室の扉を開けて、ツカツカと中に入る。



「おぉ、神田か。どうした?」


私の姿に気がついた担任が声をかけてくる。



「高田くんの物理のノートを持って来ました。
原先生、いますか?」




「原先生は出張に出たけど、

…お前、学級委員じゃないだろ?
なんで提出物の管理をお前がしてるんだ?」