「…ありがとう、」 差し出されたノートを 受け取って、回れ右をする。 「あ、待って待って!」 教室を出ようとする私を、高田くんが呼び止める。 「神田の家って西町のほうだよね?」 「そうだけど、…」 「俺もそっちのほう。 送っていい?」 高田くんのこうゆうとこ、 女の扱いに慣れてるんだろうな、 「職員室に寄ってから帰るから、 大丈夫だよ、」