「なぁなぁ、神田ってさ、

部活入ってないの?」



「…入ってる、けど。」

「何部ー?」


「美術部。」



歩きながらの会話は、

高田くんが質問して、私が冷たく答えて、の繰り返し。




「俺さ、野球部なんだけど、

今日休んだんだよね」



野球部?

高田くんが?



野球部って、坊主にしないといけないんじゃないの?




そんな私には御構い無しに、

高田くんは話し続ける。



「本当なら彼女とデートの予定だったわけ。
でもドタキャンされた。」




高田くん、彼女いたんだ。



ま、カンケーないけど、