「じゃ、俺そろそろ行くね。両親が待ってるから」


「はい」


じゃあね、と手を振る先輩の背中が遠くなる。


ずいぶんあっさりしたバイバイだ。………でも、大丈夫!


住所は聞いたから年賀状は送れるし、家の電話番号も教えて貰った!


わたしがケータイ買ってもらったあかつきにはメールもできる!


なんだかんだでわたし、凛太朗先輩大好きすぎるな、と自分がおかしくなる。


ママとのことで分かったことがある。


会いたければ、会いにいけばいい。


そのときにはぜひとも真昼を連れてってやろう。


凛太朗先輩を目の敵にする真昼の、なんとも言えない顔を思い浮かべてわたしは一人にんまりした。