悪魔的に双子。

「青……会いにきてくれたのね。」


ママがふわりと笑ってわたしに言う。


「うん……来た」


小学生みたいな返答をしてしまい、恥ずかしさで頬がほてった。


「……有志は?」


「有志は……来れないって」


「そっか……」


寂しげな声音。


「で、でも有志だって本当は会いにきたかったんだよ。だってママのこと大好きだもん。でもね……」


有志は来ないってはじめから決めてたの。


言葉につまり、それ以上は言えなかった。


「うんうん、わかってる。あの子は昔から優しい子だった。」


ママはそう言って、わたしにそっと微笑んだ。


「青も昔から優しい子。有志も青も、それぞれに違うけど、素敵な優しさを持ってる。」


入口にいつまでも立ってたら他の人の迷惑ねと、わたしはママに連れられて近くのファミリーレストランに入っていった。