「有志、あのね、今はただ伝えときたかっただけだから、応え、とかはいらないよ。


有志大好き。


唯流が言いたいのは、これだけ」


ステージの上、唯流がにこっと微笑んだのがわかった。


ちょこんと頭を下げて、上手の方に退場して行く。


会場はシーンと静まりかえっていた。


「……ぷっ」


真昼が小さくふきだす音がよく聴こえた。