悪魔的に双子。

「じゃあ、じゃあ園村さんは真昼くんと付き合っているわけではないのね」


菜々乃ちゃんの瞳に安堵の色が浮かぶのを見て、わたしもほっとうなづいた。


「……あんたさ」


ふいに唯流が剣呑な声を上げた。


わたしと、成り行きを黙って見守っていた田城がビクッとなる。


菜々乃ちゃんはきょとんとした顔をして唯流を見た。


「さっき青のこと知ったばっかなんだでしょ、初対面で誰と付き合ってるだのなんだの詮索するとか、嫌な感じ」


フランス人形のごとく愛らしい唇から漏れる毒に、菜々乃ちゃんがひるむのが分かった。