悪魔的に双子。

「やっほぉ、有志くん、今日の調子はどうですか?」


蓮が茶化すように有志に話しかける。


わたしは少しむっとした。


「元気だよ、相原さんも元気?」


そう言ってにっこり笑う有志は我が兄ながら大物だ。


蓮の口調が微妙にからかい混じりなことに気づかないらしい。


真昼みたいにあからさまだとさすがにわかるらしいが。


「今日は渡り廊下で食べようよ、あったかくて、ちょうどいい感じだから。」


そう言って有志はわたしの袖を引っ張った。


「そだね」


わたしは窓の外を見て微笑んだ。


渡り廊下なら、この教室ほどは騒がしくない。


他学年の人とかがたまにいるくらいだ。