小さな初恋

「ああ!!ゴメン!!」


気まずそうに間に挟まる初真の存在に気がついて、



急いで花柄は立ち上がった。


「どこ行くの?」

「教室」



真面目な花柄のことだから、

なんとなく分かってはいたけれど…


「もう俺は家に帰るわ…」

初真はサボる気満々だったらしく、


帰ると階段を下りていった。



「待って坂下!!」


花柄が初真を呼び止めると、


「あたしもサボる★」



って、

一緒に帰ると言い出した。


「愛斗はどうする?」



二人はもうゆっくり歩き出していた。


「じゃぁ…俺も!!」