小さな初恋

「ハハハ…」


なにも言えずに、

ただ笑うしかなかった。



「知ってるか?

水口、ずっとお前が好きだったの…
告白されても断ってきたのは、

お前が好きだから…」




そんなの…

初めて知った…




「トントンッ…」


沈黙が流れていると、

屋上に向かってくる足音が聞こえてきた。



今は、

本当なら1時間目の授業をやっているはず。



「俺らと同じサボり?」


初真が立ち上がって階段下を見てみると、



「愛斗…いる?」






花柄だった。