だから、

楽しい誕生日ケーキを食べる時間は、


いつもつまらなかった。





「…食べていいの?」


早く食べたくてうずうずしていると、


葵は紙袋から2本のフォークを取り出した。



「一緒に食べよう??♪」


せっかくだから…って、二人で向かったのは公園。



ベンチに座ると、

直ぐ様俺は箱を開けて、携帯で写真をとった。



「なにやってんの?」

俺の行動を、不思議そうに見ていた葵。



「記念撮影!!」


不意打ちをついて、

葵のポカーンとした顔を…


「パシャ」

勝手に撮った。


携帯から電子音が流れ、

今とった葵の顔が写し出される。