「由梨花?どこ?」
まさの状態が安定してきて話ができるようになった。
「はーい♪ここにいるよ~」
「えっ?どこだ?由梨花どこ~」
始まった…まさの透明人間ごっこ…
「まさ、ここだよ…私それ、飽きたよ~
もう、ここにいるよ。なんて泣く年ごろじゃないよ。」
「そっか…でも、俺には時間がないんだよ。
些細なことで笑ったりしてたいんだよ…
そうだよね…由梨花にはまだまだ時間があるんだもんね…」
「っ!?まさっ!!
なんで、そんなこと言うの!
まだわかんないじゃん!治療法、わかるかも知んないじゃんっ!!
まさ…ヒック…そんな…ヒック…こと…言わないで…」
私は、まさを泣きながら、まさの頬を叩いていた…
ごめんね…まさ…
つらいのは…まさなのに…
そんなとき、担当の先生が病室に走り込んできた。
「まさくん!突然ごめんよ!
治療法が一つだけ見つかったんだ!
腎臓、肝臓、胃、肺のどれ、その患者の悪いとこを移植するんだ!
ただ…これは、ドナーがいないと、できない…
すまない…」
移植…ドナー…
???????
移植っ!?
移植でまさは助かるのっ!?

