私は、居候させてもらっている、ピンクさんのアパートへ戻り、
CDショップでバイトするピンクさんの帰りを待っていた。
ピンクさんのアパートは、そんなに古くなくて、まだ綺麗で広い部屋だった。
家具は黒を基調としていて、男らしくて落ち着いた部屋。
私はほぼ、リビングにある黒のソファに腰をかけ、ソファの前にある大きめのテーブルにココアを置いてくつろいでいる。
今も、そんなかんじ。
特にすることもなく、今日渡された楽譜に目を通しておく事にした。
「へぇ...こんな歌詞書くんだ。」
私は、ぼそっと呟いた。
その歌詞を、私は声に出して読み上げてみた。
〈ただ側で笑い合うだけの
そんな関係だったなら
あなたをもっと
愛せていたと後悔するよ
もう少し、言い合って
涙も見せて、
ありのままで
居ればよかったよな〉
誰に、歌った曲なんだろ...?
何故か、とても気になってしまった。
別に、ピンクさんを好きとか、そんな風に意識したことなんて、一度もない。
恋愛対象として見るとか、考えたこともなかった。
なのに.......
なんで.......?
なんで、こんなに. . .