「なぁ…どうせ暇なんだろ?」


アイツは少し怒りぎみに、止まってこっちを向いて、


「暇じゃありません」


そう言って歩きだした。


俺は、


「ちょっと付き合え」

と言って、アイツの手を握って廊下を走って、靴箱へ行き、履き替えて、運動場を走った。


「ちょ!!離してよ」


その声も俺は無視して走った。



その間、いろんな人の注目を浴びていた。
でも、俺には関係ない。




校門を出て、俺はある場所に向かった。




「ね~、どこ行くのよ」

聞いてきた。



「さぁ~どこでしょう」


内緒!!



着いた。ここに着くまで、1言しか話さなかった。


「着いたぞ」


アイツは顔を上げた。



「わ~!!」


そこは俺だけの場所ってことにしている。



「綺麗…」