あなたとの記憶

体育祭当日。

緊張と不安でいっぱいな私。

『100mやってから障害物か…。』

なんて、独り言を言っている私。

周りに人が居ないかキョロキョロ見渡す。

誰も居なかった。

少しホッとした。









龍斗とその後会い、学校に着いた。

『薫ー?顔が固まってるよー?』

私の顔を覗くように私を見た。

やばいっ!

絶対顔が赤くなってる!

私は、下を向いた。

『きっ、緊張しちゃって…。』

『ははっ、そっかぁー!』

そんなことを言いながらグランドへ行った。









100mリレーを私はガン見していた。

そしたら…。

『あっ、あのー…。』

後ろから声がした。

『はっ、はい?』

『私、隣のクラスの栗田真里です!同じ障害物競争で同じレースなので…。』

『あっ、そーだったんだ!私、村田薫です!クラス委員長です!』

『私も、一緒に100mリレー見ていい?』

『うんっ!てか、友達になろー?』

『えっ?いいの?』

『もちろん!薫って呼んでね!』

『私のことは、真里で!』

『宜しくね!真里っ!』

『宜しくっ!薫ー!』

そんなことを話していたら、ついに龍斗の番だった。

頑張れ!

龍斗…!

龍斗は勢い良く走り出した。

今のところは順調に1位!

後ろとの差も結構あった。

龍斗は余裕の1位だった。

次は、私か…と思った。