『え?…急だな…』
慎二にキョトンとした顔を見せた朔月。
…つか、それなら、
「……俺も知りたい」
『翔も!?』
今度は俺に驚きの顔を見せた朔月。
そんなんでも俺を見てくれるのが嬉しかったりする。
ん〜〜……
と暫く唸った朔月はポンッと手を叩いた。
『食べ物なら、イチゴ大福!』
「甘いもの好きなんだ?」
『うん、和菓子が好きなんだー』
ふんわり笑った朔月。
イチゴ大福か……可愛いな。
『…でも、どうした?』
「ううん。朔月君の事をもっと知りたくて」
………はぁ。
コイツの饒舌さ?が時々羨ましい。
思った事をすぐ口に出しやがる。…いや、本心はもっとすげーかもしんねーけど。
綺麗な目を見開いてからうっすら頬を染めて笑った朔月。
『………ありがと?』
「照れた?」
『……イヤ?』
「なーんだ」
上品に笑う慎二を軽く睨んでしまう。
何となく俺そっちのけで甘い雰囲気作りやがって…。
………まあ、嬉しそうに笑う朔月を見ると、それでも良いか、なんて思っちまうんだけど。
けど、……
「…イチゴ大福だな?」
『…え?』
けど、俺の事も見て欲しい。