「何でってそりゃ〜付き合いたかったから〜」

「は!?あり得ない!!」


あり得ないな、確かに。

顔はそこそこ整っているがナヨナヨしている男。

ヘラヘラと笑う顔が気に入らない。



「あのさ〜俺、女の子っぽい子が好きなんだよね〜。お前さ〜顔は良いけど中身ブスだし?見た目も中身も可愛い子と付き合いたかったんだよね〜」

「!!」


顔可愛い性格ブスと言われた女の子。

オレにはよっぽどお前の方が性格ブスだと思うがな。
なんなら腐ってんな。



「付き合えたら、お前とは別れようとしてたし〜?でも、そんな五月蝿いなら別れるかな〜」

「……っ」



最低男の発言に涙をポロポロ流し崩れ落ちた女の子。



傍観するだけと決めていたが……オレは我慢の限界だった。



「は〜い、全部説明したよ?泣くとか迷惑〜ウザいよ〜?別れ…うわッ!」


偉そうに腰に手をあて話す男の後ろから髪を引っ張り床に叩きつけた。

後ろ向きに尻餅をついた男はキョドってオレを見る。



『お前さ〜…何言ってんの?』

「ヒイッ!!」



口角をあげ、目には殺気を込める。
正に目は笑っていない状態の顔で男を見下ろした。


『お前の方がウザいんだけど?』

「お、おおお前に関係ないだろ!?」

『関係?大有りだ、ボケ。テメェのせいでオレの機嫌が最高に悪い』


沸々と沸騰するように怒りがどんどんつよくなる。