尚「ひいきー!」

『幼馴染みの特権』



オレがケラケラ笑うと、哲も尚輝もつられて笑った。




そうして、身体がすっかり冷えた頃。
オレ達はリングを後にした。




慎「遅いよ?」

尚「ごめーん。哲が可愛いからさー」

哲「理由になってないし」

慎「仲良く三人で滑ってたね?」

『うん、哲が遅くて』

哲「それは…理由になってる……すんません」

慎「良いよ。さて、帰ろうか」

『了解』




靴を戻し、皆の元に戻ろうとしたら後ろから手を繋がれた。



『あれ、翔?』

翔「俺だけ…繋いでなかったから」

『フッ、なんだそれ』

翔「悪い、…戻る間だけでも、良いか?」

『いーよ』



なぜ繋ぐのか最後まで分からなかったけど、オレはもれなく全員と手を繋いだ。

しかし、楽しかったなー。
あれ、運動したからか眠気が凄い…。




光「あっ!テメェ何手ぇ繋いでんだ!」

翔「…うるさい。良いだろ」

尚「俺も俺も!」

翔「……尚輝はもう繋いだから、駄目」

慎「はいはい。帰るよ」

泪「僕も僕もぉ!」

翔「…駄目」

哲「朔月モッテモテ!」

『眠い…』

慎「だから、帰るよ?もう真っ暗だよ」

光「じゃあ、朔月は俺ン家に…」

慎「行かせないよ?ちゃんと、家に帰すからね」

泪「慎ちゃん保護者みたぁい☆」

慎「………じゃあ、俺も手、繋いじゃお」

翔「あ、……」

光「何慎二まで繋いでんだよ!どけ!」

『眠い……』

哲「あ……朔月寝ちゃう」

尚「かっわい☆(笑)」

翔「……、」

慎「うん、帰ろうね?あ、ホラよく言うじゃん……」





「家に着くまでがお出かけですよ、って」







〜皆でお出かけ end〜