「さっくぅーん!明日、暇ぁ?」



泪のその一言が始まりだった。
これは、6月。梅雨の時期のお話。



『オレに暇はない』

泪「明日、皆で遊ばなぁーい?」

『……無視?』

慎「良いね。行こうよ?」

『何処に?皆って?』

泪「あのねぇ、月牙のしたっぱ達の一人がね、スケート場貸し切ってくれるんだって!」

『へぇ!』

泪「明日、暇ぁ?」

『暇…にする』

泪「やったぁ!」

慎「アハハ、楽しみだね。ね、光樹」

光「……ああ」







そんなこんなで皆でやって来た、スケート場。

思ったより大きく、新しい綺麗な建物だった。




『…つか、下僕多すぎ。30人はいるよな?』

慎「これでも少ない方だよ?貸し切ってくれた子を置いてくる訳にもいかないからね。それに、広いから大丈夫でしょ」

哲「ほんっと、広いなー。あ、俺スケート初めて」

尚「哲には、俺が教えてあげる♪」

哲「尚輝滑れるのか?」

尚「俺も初めて☆」

哲「……」

泪「はっやっくぅー!さっくぅーん!はやく行くよぉー?」

『お?あ、あぁ』







各々、スケートシューズを選び履くとゾロゾロとリングに入った。



泪「ひゃー!サムーい!!」

慎「そうだねー。あ、滑る」

泪「プフッ。慎ちゃん足広がってる」

慎「…尚輝より、ましでしょ?」




慎二が指差した方を見るとイナバウアー、みたいなって転ける間際の尚輝。
足超プルプルしてら(笑)



哲「……なんで朔月滑れるんだ?まさか、滑ったことある…」

『ないない。センスだよ。ホラ、哲手』