そして始まった走行会。

勿論のこと先頭の総長を始め、幹部の方々、その後ろに誠に忍びながら、俺。


下僕の中ではちょっとしたまとめ役の俺はやっとのことで築き上げたこの走り位置に誇りを持っている。

尚樹さんの派手なバイクを目印に追いてかれないようについて行く。




時間にして2時間くらいか。

体感では一瞬だが、それだけ走って、今。


とある山の広場?みたいな所で止まった総長。





走行会なのに、総長等は全力で飛ばすから俺から後ろは残念ながら誰も居ず。

…、俺頑張った。





「ありゃーさっすがかなちゃん!着いてこれたんだ」


ヘルメを外して強張ったからだをコキリと鳴らすと、先に休憩していた尚樹さんがにこやかに登場。

乱れてない様子に、貴方こそ流石ですよと心の中で一言。