見た目からして一般生徒じゃない。
どうせどこかで引っ掻けた奴だろう。


無視して携帯を閉じてまた教室に目を向けた。

遠くからでも分かった。何やら府陰気が可笑しい。
さっきまでハシャギ合っていた奴等が静かに席についていた。



「…おーい、聞いてんのか?遠野くーん」


気付くと目の前にいた。

薄いブルーの目をした童顔が。


「…あ?知らねーよ」

「知らない、は困るんだよねー。正直迷惑だから」


スン、と笑顔を消したブルーアイが俺に更に近寄る。

気持ち悪いってかこれは喧嘩を売ってるのだろうか。盛大に買いますが。


「…あっそ。なら、俺を連れてってみせろよ」


ニヤリと笑ってフェンスから背中を起こし戦闘態勢に入る。

チラリと俺を一喝したブルーアイはハァと溜め息一つ、クルリと向きを変えた。



「喧嘩はしないよー。でもマジ迷惑だからさ、3年のヤンキーが。俺に喧嘩売るくらいなら早くそいつ等んとこ行ってくんね?それじゃーね」