彼から貰った玉姫の頭を撫でる。寝ているカメの大きなぬいぐるみ。これを見るたび、笑顔になれるのだ。

 温かい、ヤツの膝の上。ふんわりと包まれる彼の香りに私は目を閉じる。

 ゆったりとした気分になって、大いに安心する。ここは私の居場所なんだと心の底から思って寛いでいた。

 もうすぐ夏も終って、私は安定期に入る。そうしたら、折角だからくれた仕事を楽しく頑張ろうっと、そう思った。

 パートも入る日数は減っているから暇だし、私。

 自分達の、家を作るのだ。

 やっぱり嬉しかったし、気分が良かった。

 そこで思いついた。

 そうだ、って。

 この10月の、ヤツの誕生日プレゼントは―――――――――


 うまく行くかは判らない。だけど、私の中で、一つのイメージが浮かび上がってきていた。