「姫ちゃーん?聞いてる?
てか 泣いてる?」



その 声を聞いて隣で別の人と
話していた明美が振り返った。



「ちょっと 吾妻!
あんた 莉子に何したのよ?」


「俺は何にもしてねーよ。
ただ 好きな人いるのかって聞いただけ」


「はぁー。やっちゃったかぁ…
吾妻!今後一切、莉子に恋愛話は禁止!
わかった?」


「ちょっと明美。吾妻君は何も悪くないから。
そんな怒らないであげて」


「いいのよ。吾妻だって酔ってるから
これくらい大丈夫よ。
それより、一旦お手洗い 行こっか?」


「あ、うん。ごめんね。ありがとう」