「おい、翔太!早く行くぞ」
「ちょっと待てよ。今、姫ちゃんと話を…」
「姫ちゃん?誰だよ?」
「あー、姫川さんだよ。真帆の友達の」
「は?まじで?!」
すると 古賀君が私の方に来て
「来てくれたんだ」
「うん」
「それ、くれんの?」
そう言って 古賀君は私の持っている
スポーツドリンクを指した。
「あ、うん。どうぞ」
「ありがと。じゃ」
「頑張ってね」
初めて古賀君と話した。
緊張して全然上手く話せなかったけど
今までメールしかしてなかった私にとっては
大きな一歩だった。
「莉子~。古賀君といい感じじゃんか!」
「そんなことないよ」
そう言った私の頬は暑さのせいもあるけど
それ以上に古賀君のせいで赤くなっていた。
