・・・なんて、

そんなに人生甘くはない。

私はそっと目を開け、

溜息をついた。・・・のに。

・・・

目の前に立っている人を見て、

私は瞬くをすることすらできなかった。

・・・

「・・・前原、こんなところで何してる?」


「…社長こそ」


・・・

二人の間に、沈黙が流れる。

・・・

「…横、座ってもいいか?」

「・・・は、い」

私の横に座った宗吾。

・・・

私はどうしていいかわからなくて、

ただ花を見つめていた。

・・・

「・・・前原は花が好きか?」

「・・・はい。

大好きです・・・

どんな時も、心を癒してくれるから」


私の言葉に優しく微笑む宗吾。

その顔に、ドキドキしてしまう・・・