冷酷社長の極上の愛

「それならいい」

それだけ言うと、

赤くなった顔を隠すように、

また書類に目を落としてしまった。

・・・

私よりもはるかに年上で、

イケメンのでも冷たい私の上司。

・・・

その人を可愛いなんて思ってしまった私は、

きっと頭がイカレタのね・・・

・・・

でも、いつもの顔より、

私は今の顔の方が、

ずっとずっと好き・・・

…好き??

・・・いや、まさか、そんなはずない。

・・・

急にパニックになりだした私の頭。

「・・・前原、どうした?」


「へ?!・・・いえ、

何でもありません・・・」


・・・

冷静を保つって、

こんなに大変な事なのね?

そう思った瞬間だった。