「・・・亜紀?」

「・・・」

ベッドの中で話してるうちに、

いつの間にか眠っていた亜紀。

その安らかな寝顔に、自然と笑顔になる。

・・・

もう、大人だもの。

恋の一つや二つ経験してもおかしくないわよね。

でも、なぜ相手が白鳥宗吾なの?

その人以外の男性なら、手を叩いて喜んだのに。

・・・10年。

白鳥建設を、白鳥宗吾を、

憎み続けていた私にとって。

最愛の娘が、そんな男に恋するなんて。

・・・

色んな事情を聴いても尚、

未だに白鳥宗吾を許すことが出来ない。

娘には、亜紀には幸せになってもらいたい。

母親として、そして父親の分も、

この子の幸せを見届けなくちゃいけない。

・・・あなた。

白鳥と、亜紀の関係を許せない私は、

ダメな親なのかしら?

亜紀の事を本当に想うなら、

白鳥と、亜紀の恋愛を応援しなきゃいけないのかしら?