新の事件を知った母は、

本当に申し訳なさそうな顔で言った。

私は、その事はもういいと、

笑顔で言うと、母は、安堵の表情を浮かべた。

・・・

「お母さん」

「なあに?」

「白鳥社長の事なんだけど」

「!!」

・・・

宗吾の名前を出した途端、

表情をこわばらせた母。

私も困惑の表情を浮かべ、

それでも最後まで聞いてほしかったから、

無言な母に向かって、話し続けた。

・・・

父が亡くなったのは、

宗吾のせいじゃないと言う事。

父が亡くなったのは確かに過労の末の、病気で、

それを引き起こしたのは、

小野寺新の父小野寺の前社長だったと言う事。

・・・

宗吾の父と、私の父は親交があった。

信頼で結ばれていて、

宗吾も数回だけだが会った事があったと言う事。

最後にあった時、

父が宗吾に言った事を、

最近になって思い出したとか。

それは・・・