「一樹、浮気したじゃん。
 土下座して謝ってよ・・・」


杏奈の目からずっと涙が流れていた。



「ひとつ、いわせてくれ。」

「・・・」

「みかなんていない。
 お前が別れてくれなかったから。
 浮気したら別れてくれるかと思ったんだ・・・。」


「もういい・・・もういい・・・」




一樹は無表情のまま、
屋上を出た。