「その後は・・・?」

「電話かかってきて、無視しちゃった」

「どうするのー」



そのとき、
教室に一樹が入ってきた。

なかなか二人とも切り出せずにいた。


見てるだけでつらかった。


杏の目が涙であふれてたから。




「とりあえず・・・、屋上いこっか」



とだけ、私が言うと
杏はコクリとうなずいて
一樹は「うん」
とつぶやいた。




杏を私の隣で歩かせて、
一樹は後ろから俯きながら
ついてきた。