「じゃあ昨日、二人から何か聞いたりしてない?どんなに些細なことでもいいから……どうかな?」 じわりと額に汗が滲んできたのが分かった。 汐見は俯いている……出来ることなら汐見には何も喋らないでほしい。 何故なら勝俣さんの質問に対して二人の答えが分かれてしまうのだけは避けたいからだ。 ここは汐見に先に喋らせて、俺がその後に続くような答えを出す。 これが疑われない為の一番の最善策だ。