もしかしたら全員が教室からいなくなるまで1分もたっていないかもしれない。
だが俺と汐見は残った、汐見も俺に確認したいことがあるんだろう。
だから残った、自分の意思で。


「ふう」と、ため息をついて俺は汐見の座っている席へと移動する。


「汐見、誰もいなくなったから話すけど杉森が言っていたあの子って……俺達が昨日感じた気配のことなのかな?」


「……分からない。でも、そうなのかも」