会社員がゆっくりと後ずさる、表情は困惑していた。
俺はすぐさまタクシーに乗り込んだ。


「すいません!霧島高校までお願いします!」


「……霧島高校ですね」


タクシーが動き出すと同時に汐見からの電話が入った。
俺はすぐに電話を取り出し、応答する。


「何かあったのか!?」


「す……杉森さんが今学校に来たの、でも――」