汐見との電話を切った俺は再びタクシーを探す。 すると一台、遠くから月野駅に向かってくるタクシーが目に入った。 俺はなりふり構わずタクシーへと走っていく。 だが、すぐ目の前で同じようにタクシーを待っていた会社員が手を上げてタクシーを止めてしまった。 (くそ……!) それでも俺は諦めなかった。 「すいません!俺を乗せてください!」 会社員がタクシーに乗る瞬間、俺は大声で叫んだ。 驚いた運転手と会社員は目を丸くしてこっちを見ている。